原題と邦題

2012年03月24日

みなさん、こんにちは!
松本校 Takakoです。

さて、今公開中の映画「シャーロックホームズ シャドウゲーム」
を見てきました。
Robert Downey, Jr.(ホームズ)もJude Law(ワトソン)もはまり役で
内容もとても面白いものでした。
特にEngland好きの方にはお薦めです。

そして、今回は原題と邦題についてのおはなし。

原題を知ってから邦題を確認すると、
(またその逆でもいいのですが)
その違いがとても興味深いものであることが度々あります。
ガッカリする邦題もあれば、その逆もまたあり・・・

「シャーロックホームズ シャドウゲーム」
Shsg_poster
 

最初に挙げた「シャーロックホームズ シャドウゲーム」
の場合・・・英語の好きな方なら予想できるかな?
 邦題:シャーロックホームズ: シャドウゲーム
 原題: sherlock holmes: A game of shadows
オリジナルはshadow game ではなくa game of shadows
ですね。
日本人の感覚では、長いa game of shadowsより
shadow game のほうが受け入れやすいでしょう
ということでこうなったのだと思われます
(Joe先生談)。
shadow game は、英語としては誤りはありませんが、
原題の方は、shadowsが複数形というところが面白いですね。

次は、原題から。
"A Guide to Recognizing Your Saints "


こちらもRobert Downey, Jr.主演。
残念ながら日本未公開・・・と思っていたのですが、
今年の初め、日本でもDVD発売だけはされたようです!

物語は'80年代。
NY アストリア地区(今と違い、危険な地区の様子)で育った
イタリア系移民の主人公が、
母から病気の父について連絡をもらい、
半ば捨てるように旅立ってしまった故郷へ15年ぶりに帰り、
自分の過去と向き合う、
というDito Montielの自伝に基づいたもの。
現在と、十代の頃が交錯する内容になっています。

タイトルは、
荒れていて思い出したくない事もあったアストリアでの日々だったけれど、
今振り返って、自分を取り巻いていた家族・仲間たちは
自分を導いて守ってくれた、Saint(守護霊のようなもの)
だったのでは、と気付く(Recognizing)からきています。
映画の核を上手く纏めた素晴らしいこの原題を、
日本語にどう訳す?!
と期待していたのですが・・・

邦題:City of Dogs

なぜ・・・
確かに、Ditoを含め家族・仲間達が
決して裕福とはいえない日々を必死に生きている姿は
生きるエネルギーにあふれており(時として悪い意味でも)、
その点では内容の一部を捉えては居ますが、
本当に肝心な"Saint"が~
日本語タイトルでも良かったから、これを上手く生かして欲しかったものです。

最後にもう一つ、これは、日本語訳が素晴らしかったパターン。
こちらも原題を。
"Almost Famous"
直訳すると
「ほとんど有名」と味気ないものになってしまうところを
映画に溢れている10代の甘酸っぱさとキラキラを、
12文字でばっちり表現した、ステキなタイトルです
(俳句みたいですね)
邦題は書かないでおくので、ぜひ探してみてください。
そうそう、その際は、インターネットには頼らないで、
AtoZの先生に聞いたり周りの映画好きの方に聞いたりして
自力で探してみてください。
もしかしたらいまは見つけられなくて、
ヒントを得て探し当てるのはずっと先かもしれませんが、
こういう探し方も、とてもいいものですよ。

今年の冬は例年になく寒かったですが、
やっと、すこし暖かくなってきましたね。
春を感じることが、こんなに嬉しくわくわくするのは、
あまりなかったことかもしれません。
早く桜のころになってくれるといいですね

みなさん、よい春を

Takako



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